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[書評]七瀬三部作
カテゴリ: 読書
たまたま覗いた古本屋で(と言ってもBOOK OFFだけど)懐かしの筒井康隆さんの七瀬三部作を見つけてしまいました。

「家族八景」1972年
「七瀬ふたたび」1975年
「エディプスの恋人」1977年

結構古い小説ですよね。

主人公の火田七瀬はテレパス(telepath)。
人の心(独り言も妄想のビジュアルも)を読むことができます。
人間の醜い考え、卑屈さ、表向きの平和とは裏腹の深層心理。そんなものが見えてしまう彼女の、ある種の不幸がテーマです。


火田七瀬との最初の出会いは、1979年のNHK少年ドラマシリーズ「七瀬ふたたび」。
主人公の七瀬は多岐川裕美さん。当時の年齢は28歳? とっても綺麗な人でしたね。(すいません。今も御美しいです。)

「七瀬ふたたび」は、そのストーリーが超能力者抹殺をもくろむ集団とのバトルを繰り広げる超能力アクションですから、少年少女向けのドラマとしてはうってつけ。
何度かドラマ化されています。
そして、この秋(2010年10月)には、新作の映画が公開されます。
http://www.7se-themovie.jp/


けれど、七瀬三部作で初めて小説を読んだのは、実は「エディプスの恋人」。
高校時代の友人がハードカバーを買ってきて、借りて読んだのが初めてです。

「エディプスの恋人」は、超能力アクションから一転、恋愛小説。
しかも、タイトルから分かるように、七瀬が恋する少年の母と息子の関係が重要となっています。

高校時代にこの小説を読んだ時は、処女の七瀬がうんと年下の高校生に恋する状況に胸をときめかせ、ラストの二人が結ばれるシーンにドキドキしたのを憶えています。
(まあ、当時は高校生とは言え、ウブだったのかな。)


今回は、改めて三部作を「家族八景」から順番に読みました。
家政婦として8つの家を渡り歩くエピソードからなる短編集。一番印象に残るのは最後の"亡母渇仰"。マザコン青年と子離れできない母の話でした。テレパス故に、ラストの七瀬の行動が納得です。
けれど、ネットで検索すると、"水蜜桃"の「わたしは、熟し切っていない水蜜桃なんかじゃないわ。あなたに、心ゆくまで味わって欲しくもないわ」のセリフが有名みたいですね。


次は「七瀬ふたたび」
小説としての完成度は「家族八景」に軍配が上がると思いますが、SF文学賞の星雲賞を受賞したりしてますので、人気は一番なのかもしれません。なんと言っても多岐川裕美さんが演じた話ですから。
内容には触れませんが、ラストは筒井康隆さんならではです。
けど、納得できるかどうかは別の問題です。


最後に「エディプスの恋人」
「七瀬ふたたび」の衝撃のラストから不思議な力で復活です。
当然と言えば当然ですが、高校時代と今では読後の感想が異なります。
高校時代は甘く切ない感慨を受けた話が、今読むと、偉大なる母という存在が息子の幸せの為に力を発揮しまくる。ある種の自己中で冷徹な話に見えてしまいます。


こうして、改めて七瀬三部作を読んでみたのですが、やはり面白く、SF小説の名作である事は確かですね。
今度は、(実は恥ずかしながら原作を読んだことが無い)「時をかける少女」を読んでみましょうか。




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2010.07.29 / コメント:: 0 / トラックバック:: 0 / PageTop↑


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あっちゃん

Author:あっちゃん
酒を飲みながら読書するのが好きな、ただのオヤジです。
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